












アイツに呼び出されたのは、昼過ぎ。
「金は?」「……ないです」「彼女いんだろ?」俺は黙って、お前との写真を見せた。
笑ってるお前を、ただ差し出した。
「かわいいじゃん。
じゃあ、その女でハメ撮り撮ってこい。
ちゃんと濡れてるとこな」……終わった、って思った。
「思い出、残そうよ」って嘘をついて、散歩に連れ出して、一緒にジュース飲んで、笑って、そのあと、部屋で──お前が恥ずかしそうに俺に抱かれる姿を、録った。
夜、LINEが来た。
『悪くねぇけど、足りねぇ。
ホテル取った。
今度は俺がヤる。
女連れて来い。
』お前は「また撮るの?」って笑った。
何も言えなかった。
ホテルで、アイツが現れて。
お前は俺にすがって、「誰?怖いよ」って泣いてた。
目の前で脱がされて、目の前でイカされて、目の前で中出しされた。
それで、俺は逃げた。
……俺が全部壊した。
ほんとに、ごめん。